スピリチュアル・自己啓発・アメブロ起業を辞め会社員に戻ったアスペルガー受動型の人

好きなことで稼ごう!という沼にハマり、自分を見失っている人へ

ASD受動型(アスペルガー・発達障害)に起業やフリーランスは向かない②

アスペルガーなので、能動性がありません」なんて、堂々と言う事はできません。

「何を甘えているんだ! アスペルガーということに逃げているだけじゃないか」と言われるのがオチです。

 

頭の中では重々わかっていることではあれど、世間はそれを許してくれるほど甘くはありません。アスペルガー当事者である私だからこそ、身に染みてわかっているのです。

 

現在フリーランスを辞めて、今では会社員として細々と仕事をしています。
指示が明確な会社での仕事が、私には向いているようです。

 

社会で生きていくには、会社員として働くよりフリーランスの方が向いている人もいますが、中にはそうではない人もいます。向き不向きは性格や気質によるものが大きいです。向いていないことを無理にやっても、苦しくなってしまうだけですから。

 

でも、「できることをできる範囲でやります」というスタンスで取り組める会社員とは違い、フリーランスはクライアントから請け負った仕事に対して、自分の価値を提供しなければなりません。

 


決められたルールの中で自分の得意分野で仕事をするのは得意だったけど、決められていない中で自分を商品として売り込むのは一番苦手だったのです。
これは、ビジネスにおいては致命的です。
だから、アメブロ起業を辞めたのです。

 


ブログの更新はわりと好きだった私は、日々アスペルガー受動型の気質を克服しようと努力してきました。しかし、その努力は報われませんでした。

 


「自分の好きなことを発信したい!」と始めたはずのブログでしたが、いつしか私の生活の中心はSNSやビジネスのことばかりになっていきました。

 

自分でビジネスをするということは、自分から積極的に行動していかなければならないということ。アスペルガー受動型の私には、それがとても大変なことでした。待っているだけでは、当然お客様は来ませんよね。お客様に来てもらうために、あの手この手と工夫するのです。

 


しかし、アスペルガー受動型の私には、その努力が本当にきつかったです。みんなが難なくできることが、私にとってはエベレストの頂上に上るくらい難しいものでした。
人から言われたことをこなすのは得意なのですが、自分で考えて行動することは苦手だからです。これは生まれ持っての性質なので、どうしようもないのです。

 


そんな私ですから、SNSやビジネスのために自分から積極的に行動するというのは至難の業で、疲れてしまいました。ですがそんな中でも、ブログを読んでくださったり、SNSで交流してくださる方がいることは、とても嬉しかったです。

 


そこで、自分の生活とのバランスを取ることにしました。ブログやSNSを「情報発信」するためだけに利用していたのですが、今では完全に趣味の領域に入っています。それは決して悪いことではありませんし、むしろ良いことだと思います。

 


ですから、発信はしていますが、今後ビジネスとしてブログやSNSをするかどうかもわかりません。ただ、私にとっては今が一番居心地いいのです。無理をしてまで、ビジネス活動をするつもりはありません。

 


そういったことから、収入は一般企業に就職することで得ることにしました。これが私にとっての「無理」のない働き方です。自分で集客をしなくてよく、仕事を与えてもらえるというありがたみを日々感じています。自分で集客する大変さは身に染みていますし、もうコリゴリというのが正直なところです。

 

今後も無理のない範囲で、自分の生活スタイルに合った働き方を模索・実践していくつもりです。「好きなこと」で「稼いでいる」人は本当に素晴らしいと思います。そんな方々から学ぶことは多いですし、刺激にもなります。

 

ただ、私はこれ以上「好きなこと」で稼ぐことは難しく感じます。自分には向いていないこともわかっていますし、無理をしても続かないと思っています。好きなことで稼ぐという思想ですら、最近は支持できなくなりつつあります。結局、稼ぐということはビジネスとしてやらざるを得ないのだと。

 


「好き」を仕事にすることの難しさは、収入や生活スタイルといった現実的な面でも考えさせられます。好きなことで稼ぎ続けるためには、並々ならぬ努力が必要です。ただ単に「好きなこと」で稼げる人は一握りでしょうし、その一握りの人ですら、並々ならぬ努力があるはずです。

 


好きなことで稼ぐためには、「努力」と「忍耐」が必要です。その努力が報われないことも往々にしてあることですから、自分の心身の健康のためにも『無理』は出来ないのです。